モデル診断士直伝!「姿勢」で印象は変えられる
1. 姿勢改善はなぜ必要なのか?
皆さんは今まで立ち姿勢や歩き姿勢、座り姿勢などの「姿勢」を意識したことがありますか?中小企業診断士(以下、診断士)はクライアント様とお話をする機会が多く、セミナー登壇のチャンスもたくさんあります。実はすごく「人に見られる仕事」です。
たとえば、セミナー講師が下を向きながら猫背で講演していたら…内容が素晴らしいセミナーであっても、自信がなさそうに見えてしまいます。逆に、背筋を伸ばして胸を張り、受講者に視線を向けて講演していたらどうでしょうか。信頼できる、説得力がある、清潔感がある、などの良い印象を受けるでしょう。正しい姿勢を身につけることで印象を良くすることができます。
なぜ私がこのようなタイトルで塾生コラムを執筆するのか、少しだけ経歴紹介をさせてください。私は令和5年登録の診断士1年生であり、モデル歴15年の現役モデルです。綺麗に立つ、綺麗に歩くことに関しては長年経験を積んできました。姿勢の大切さを伝えるため、診断士やビジネスパーソンに向けたセミナーで講師をつとめています。
姿勢を整えることで周囲からの印象が格段に良くなります。皆さんが明日から使える姿勢改善方法をお伝えします。
図表1 経歴紹介
2. 立ち姿勢の基本 ~一直線に立つ!~
立ち姿勢でとても多いのが、背中が丸まっている「猫背」と肩が丸まっている「巻き肩」、首が前に出る「ストレートネック(スマホ首)」です。おそらく長時間のデスクワークやスマホの使用が原因の方が多いと思いますが、首から背中にかけて丸まっているのは決して綺麗な姿勢とはいえません。
みんプロ塾で毎回講義の最初に行う1分間スピーチでも、必ず評価に出る姿勢の良し悪し。立ち姿勢の基本を知っていれば、必ず今より姿勢が良くなります。
【基本姿勢】
① 頭のてっぺんを上に引っ張られているように意識する
② 背筋を伸ばし、胸を張る
③ 肩を後ろにぐるっと回し、後ろで落とす
④ あごを少し引く
⑤ 骨盤は前傾でも後傾でもなく正常位置に
図表2 正しい姿勢とNGな姿勢
首を長く保ち、身長を3cm高く見せるようイメージすると良いでしょう。骨盤の角度がわかりづらいときは壁立ちでチェックすることが可能です。壁に後頭部・肩甲骨・お尻・ふくらはぎ・かかと(かかとは壁から5cm程度離しても可)をつけて立ち、腰に手のひら1枚程入るのが正しい骨盤の角度です。
3. 歩き姿勢の基本
美しく歩くことで、清潔感が増す、ハツラツとして見える、若々しく見えるなど、相手に良い印象を与えることができます。オフィスや街中で「あの人素敵だな」と目を引く人がいたら、その人の歩き姿勢にも着目してみてください。きっと背筋を伸ばして胸を張り、颯爽と歩いているはずです。逆に下を向き背中を丸めて歩いていたらどうでしょうか。 見た目が美しい歩き姿勢をご紹介します。膝や腰が痛いなど体の不調がある場合には無理をしないようお願いします。
【歩き姿勢の基本】
① 基本姿勢は前述した立ち姿勢の基本と同様
② 腕は大きく振りすぎない。後方に振ることを意識し、前方に大きく振らない
③ 膝を伸ばしてかかとから着地し、つま先に体重移動
④ 後ろの脚は股関節をしっかり伸ばす
⑤ 歩幅は大股気味で
図表3 美しい歩き方
よく見かけるNGな歩き姿勢の例を3つご紹介します。1つ目は図表4の「前のめり歩き」です。上体が前のめりで、あごが上がっています。この歩き姿勢をする方は、腕を後ろに振らずに前方に大きく振っていることが多いです。
図表4 NGな歩き姿勢の例① 前のめり歩き
2つ目は図表5の「ペタペタ歩き」です。猫背もしくは前のめりで、膝も股関節も伸び切らず、足裏全体で着地しペタペタと歩く歩き姿勢です。足を擦りながら歩く方も多くいます。
3つ目は図表5の「反り腰歩き」です。一見綺麗なように見えるかもしれませんが、腰が反りすぎているために腰に負担がかかり、腰痛の原因となります。
図表5 NGな歩き姿勢の例② ペタペタ歩き・③ 反り腰歩き
4. 美しい姿勢を維持する
正しい立ち姿勢・歩き姿勢を知ったら、その姿勢を維持できるように意識して生活してみてください。今までと使う筋肉が違うので、最初はきついと感じるでしょう。いつの間にか猫背に戻っている、腰に手を当てて楽な姿勢で立っている、など姿勢の崩れに気づいたらその都度正しい姿勢を取り直すことが大切です。
日に日に姿勢の維持がきつく感じなくなり、気づけば美しい姿勢が身についているはずです。継続は力なり!
図表6 姿勢の修正
5. 姿勢改善はプラスの効果ばかり
正しい姿勢を身につけることは、診断士活動やビジネスの場では、信頼できる・堂々としている・清潔感がある・自信を相手に伝えられる、などの効果があります。プライベートの場面でも、スタイルが良く見える・背が高く見える・モテる、など、姿勢改善はプラスの効果ばかりです。皆さんもこの機会に姿勢改善にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。このコラムが少しでも参考になれば幸いです。
石田 美奈子
中小企業診断士